究極のツーリングバイクを考える 第12回・BMWのテレレバーサスペンション

テレレバーと言う言葉を聞いたことがあっても、
それがどんな構造の
どんなサスペンションであるか知っている人は
BMWオーナー以外では少ないのではないでしょうか。

20170810-2013-bmw-r1200gs-telelever.jpg

文章でその詳細を説明するのは
中々困難なのですが、
それでも上の図(クリックで拡大)では、
その構造をかなりわかりやすく描いてくれています。
フロントサスにもスイングアームがあり、
その先端はいわゆるトリプルクランプ部に
ボールジョイントで締結されています。
トリプルクランプにはしっかり固定されている
テレスコピックフォークですが、
その上端はトップブリッジに
差し込まれているだけです。
フォーク本体はスイングアームピポッドを支点として
弧を描く動きをするので、
そうした仕組みになっているのです。
フロントサスペンション本体は、
フロント側フレームと
フロント側のスイングアームに
取り付けられていて、
テレスコピックフォーク本体には、
スプリングも有りませんし、
油圧制御機能を有してはいません。

実はBMW R1200Rを初めて乗った時は、
大きくて重たくて高価なバイクと言う事と、
転倒させてしまったらシャレにならないと言う
プレッシャーのみが頭を占めていて、
こうしたサスペンション形式であることを
全く知りませんでした。
ですがもともとBMW自身が1935年に
開発し特許を所有していた
テレスコピックフォーク
(Virgin BMW)ではなく、
あえてテレレバーを採用し続けるからには、
それなりの理由があるのではないでしょうか。

自分は2007年モデルのR1200Rを借りて
その性能に瞠目し結果的に購入
に至り、
フロント16インチでもありませんし、
正立フォークでも有りませんが、
テレレバーの性能には心酔しています。

20170811_076.jpg

馬力も必要十分で、価格もそこそこ、
デザイン面でも文句のつけようがないR80ですが、
フロントサスは通常のテレスコピックなのです。

苦手意識のある倒立フォークではなく、
勿論単なる正立フォークとも異なる
第三の選択肢テレレバーサスペンション……、
その安定感とハンドリングの自由自在感は、
正直R80では得られないのでは無いか……
そんな風に考え始めている次第です。

Thanks Cumulonimbus - Eurobricks Forums :-)
Thanks Motorkari.cz :-)

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4 Comments

Ken  

昔から、気になっていたサスなんですが。それ以上は知らないでいました。オフロードにはいいとおもうんですが。特にオフで転倒すると普通のフォークはかすかにねじれてしまい。よく足で蹴っ飛ばして直してたのを思い出しました。このサスならそんなことはほぼないように見えたのですが。どうでしょうか。もちろん、そんな理由でこれが作られたわけはないのでしょうが。一度乗ってみたいですね。

2017/09/13 (Wed) 22:37 | REPLY |   

迷走  

>よく足で蹴っ飛ばして直してた……

そう言えばそうでした。
電信柱にホイール&タイヤをもたせかけ、
そんなやり方で直していました。
懐かしいですね。

このサスは前後連動ブレーキシステムと相まって、
素晴らしい性能を発揮します。

http://meisourider.blog.fc2.com/blog-entry-78.html

ですがネガはハンドル切れ角が少ないことです。
私もまだまだ勉強中です。


2017/09/13 (Wed) 23:47 | EDIT | REPLY |   

樹生和人  

サスペンション移行

テレレバーサスペンションのバイクには一度も試乗したことがありませんが、理論的にはテレスコピックを完全に凌駕していることは90年代から言われ、私も納得していました。
しかし、ここ最近になって、BMW自身が次々にこのテレレバーサスから撤退(?)してきているのが気になっていました。
Sシリーズ、Fシリーズ、Gシリーズ、Cシリーズはテレスコピック、
Kシリーズはデュオレバー(これはもう一つの進化型だからわかります。)、
Rシリーズでも、たしかGSとRT以外はテレレバーからテレスコピックへと移行しました。
その理由は何でしょう。
テレスコピックの進化、ライダーの感性がテレスコピックになじみ過ぎてしまったから…、コストの問題、車体サイズの問題…、さまざまに想像するのですが、ここをきちっと説明してくれているものを見つけていなくて、(ここ数年、探すのもおろそかになっていて…、『BMW BIKES』などでは書いていたのかもしれませんね。)
どうしてだろう…、となんとなく不思議に思っています。

2017/09/16 (Sat) 06:16 | EDIT | REPLY |   

迷走  

テレレバーの謎

樹生さんこんばんは。

樹生さんの疑問は至極もっともなもので、
私周辺のビーマー(BMW乗り)乗り間でも
しばしこのことについて話題にあがります。
テレスコ移行に関してですが、
その理由はいくつかあると思います。

一方で私は全く逆の視点から見ているのです。

どう言うことかと言うと、
BMWの各モデルが
次々テレスコピックへと移行して行く中、
世界中で最も売れているGSは
なぜテレスコ化出来ないのか?
……とこちらの方がむしろ
不思議だと考えているのです。

例えばR1200Rの最新モデルは
電子制御サスペンションが装備され、
その性能がすでにテレレバーを凌駕した故、
倒立テレスコピックで十二分だと……
ディーラーなどでは説明しています。
しかし本当にそうだろうか?と
私自身感じています。

現行モデルのR1200Rの電子制御サスを
試乗したBMW歴の長いライダー達の間でも、
これを良しとする人々と、
これまでのテレレバーを評価する
タイプに大きく別れています。

もしディーラーが説明しているように
R1200Rの電子制御サスがテレレバーよりも
優秀であるのならば、
むしろGSにこそ率先して装備されて
然るべきなのでは無いかと思っています。


ところで、GSだけがいまだに
テレレバーを装備しているのは何故かですが、
例えばその一つに衝突安全対策と言う
理由があるのかもしれません。

歴代テレレバー車の
テレレバーの形状変化に注目して
いただきたいのですが、
この形状変更については
主に衝突対策として最適化されて
行っていると言う話があります。
単にサスペンションの
構造部材としてのみではなく、
この部分がクラッシュ時に衝撃を
上手く吸収することで
ライダーを守ると聞いています。

倒立フォークではサスペンション本体の
剛性を保つために、
クラッシュ時の衝撃吸収まで考慮し、
この二律背反する要素を両立することは
難しいと思うのです。

BMW乗りの間で都市伝説のように囁かれる、
BMWで事故っても怪我をし難い……
などと言う噂はこうしたところからも
来ているのかもしれません。



またもう一つの理由は樹生さんも
ご指摘されているように、
コスト面の問題もあるように思います。
現行フラットツイン搭載モデル、
R、RS、GSとも共通フロントメンバー
(ディメンションは各モデル別に最適化するとしても)、
共通フロントサスを装備する方が、
どう考えてもコストダウンにつながります。
製造工程を考えても、
共通化する方が理想的です。
それでも敢えてテレレバーをGSに採用し続ける
(2018年モデルでも継続採用)背景には、
R1200GSの価格だけが、
フラットツイン搭載モデルの中でも
突出して高価くても売れている……
だからコストを掛けられる、と言う面も
あるのかもしれません。

また、私が挙げた以外の理由も
まだまだあるように思います。



いずれにせよ専門メディア等と異なり
少ない情報の中での、
あくまで個人的な判断なので
これらが正解かどうかは
甚だ怪しいと思います。

最後になりましたが、
テレレバーがテレスコを
凌駕しているとは思いません。
どちらのサスにも、
良い点やネガが存在し、
得意分野も異なると言う印象です。
正直、テレレバーに関してはまだまだ
経験値不足なので、
何とかテレレバーモデルを手に入れて、
もう少し走り込んでみたいと思っています。
その上でまた、新たな発見ができれば、
このブログ上で報告してみたいと思います。

今回もコメント、大変感謝しています。
明確なこたえが返せず、
心苦しいですが
今後の課題(非常に楽しみな)とさせてください。


2017/09/16 (Sat) 23:01 | EDIT | REPLY |   

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