YAMAHA MT-07 vs HONDA NC750X - 迷走Riderの眠れぬ日々

YAMAHA MT-07 vs HONDA NC750X

ここのところニューモデルがメジロ押しのYAMAHAからMT-09に引き続き、水冷直列ツインエンジンを搭載したMT-07(公式サイト)も国内発表されました。そこで同じく水冷直列ツインエンジンを搭載、ほぼ同排気量のHONDA NC750Xとブログ上で仮想比較対決させてみましょう。

201407_mt07_vs_nc750X_pic.jpg

とは言っても両車を比較試乗して来た訳では無く、あくまでブログ上でのデータ対決です。ですがYAMAHA Motor USAが用意してくれた対決動画も掲載しています。まずは両車のスペックをみてみましょう、下記の表はそれぞれの公式サイトからのデータを、わかりやすくまとめたものです。まずはYAMAHAのMT-07のスペックからどうぞです。

2014_YAMAHA_MT07_spec.jpg

次にHONDA NC750Xのスペックです。

2014_HONDA_NC750X_spec.jpg

……と2メーカーの主要諸元表を縦に並べても見づらいだけなので、個人的に特に気になる項目だけを抜き出して比較表をつくってみたのが下記のモノです。

2014_YAMAHA_MT07_vs_HONDA_NC750X_spec.jpg

単純に比較するだけではつまらないので、ここから何が読み取れるかを考えてみましょう。なぜなら、ここに比較した両車に関しては非常に面白い特徴がみてとれる様に思うからです。それが最も顕著に現れているのがエンジンです。上の表をみてもらえればわかる様にMT-07んが搭載しているのはDOHC、対してNC750Xが搭載しているのはOHCエンジンです。カムの型式だけを取ってエンジンの性格づけの全てが語れる等とは思っていません。ですが、それでもそうした型式や数値から読み取れる情報もあるように思います。ちなみにここに表記して無い情報としては、どちらのメーカーも270度位相クランクを採用している点も記載しておきます。

20140713_mt07_feature02_001.jpg

MT-07の最大トルク、最大出力発生回転数と、NC750Xの最大トルク、最大出力発生回転数に注目してください。YAMAHA MT-07のエンジンが最大トルク68N・m(6.9kgf・m)を発生するのは6,500rpm、対してHONDA NC750Xが測った様に同じトルクを発生するのは4,750rpm、MT-07に比較して1,750rpmも低い回転数です。同様に最大出力に関しても、です。明確にYAMAHAはDOHCの高回転型エンジン、HONDAは確信犯的に低回転域トルク発生型エンジンを造って来ています。従来、モーターサイクルもクルマも、高出力を求めて様々な工夫を長年に渡って積み重ねて来ました。それは同じクラス、同じカテゴリの同じ排気量であれば、パワーがある方が良い=偉い的な価値観によって培われたモノでもあります。ですが自分達はもうハッキリと悟っています。数値=パワーが全てでは無い事を……。パワーがあることが悪いとは思いません。ですが最大出力が高いモーターサイクルがイコール楽しいと言うわけではありません。面白いのはMotoGPなどではハンドリングのYAMAHA、パワーのHONDA的に評される事の多い両社が、同じ直列2気筒エンジンを搭載する750クラスに対して、そうした従来の評価やイメージとは全く逆のアプローチでそれぞれのモデルを構築して来た事です。

20140713_Honda_Integra2.jpg

それ以外の点でもMT-07が専用モデルとして徹底的に磨きぬいた軽量フレームを採用して来たのに対し、HONDAは最初から3つのモデルでフレームを共用し、かつNC750XとNC750Sではメットインを実現させるため特殊な形状のフレームを採用している点、軽量なMT-07はフロントダブルディスクで有るのに対し、車重の重いNC750Xの方がシングルディスクを採用している点、また価格面でも今回YAMAHAはかなり頑張っている事がわかります。逆に燃費に関してはHONDAがおおいにアピールしています。またリアタイヤのサイズをみても、スポーツ性を全面に出して来ているMT-07と、実質的に必要十分なサイズを選択しているNC750Xとでは、求めるハンドリングや方向性も異なっているのが推察できます。こうして専門誌が実際の比較試乗記事をアップする前に、こうして数値から読み解く比較対決も、なかなか興味深いモノがあります。

タイトルではYAMAHA MT-07 vs HONDA NC750Xなどと対決色を煽っていますが、こうした対決に勝ち負けなどありません。要はユーザーである自分達が何に重きを置き、どこに価値観を見出して、対価を払うかをしっかり見極めることこそが重要なのです。ちなみにHONDAのNCシリーズのエンジンは、ツインらしい低回転域の力強いトルクでバイクの面白さの原点と言えるような魅力あふれる加速感を実現した、素晴らしいエンジンです。まだ試乗してはいませんが、YAMAHANOMT-07 も新世代の2気筒エンジンとして、きっと目を見張る様な完成度であるのではないかと予想しています。また今回はまったく触れていないハンドリングに関しても、MT-07はYAMAHAの名に恥じない仕上がりになっている事でしょう。このクラスにこうした全く性格の異なる2気筒エンジン車が投入されている事そのものが、日本のモーターサイクル市場が変化し成熟して来ている証の様に思います。次期購入大排気量車を選んでいる最中の自分にとっても、おおいに気になる2台です。実際にこの2社のエンジンを乗り比べてみたいです。(実はYAMAHA MT-07の筑波コース1000試乗会には申込み済み・抽選結果待ちです。)


You Tube>Yamaha FZ-07 vs Honda NC700X

ちなみに、このエントリを書くきっかけになったのは、YAMAHA Motor USAの挑戦的なYou Tube動画です。ここで比較されているのは、HONDAのひと世代前のモデル、NC700Xですが、参考のために掲載しておきます。

Thanks YAMAHA :-)
Thanks HONDA :-)
Thanks YamahaMotorUSA :-)
Thanks MOTORCYCLE USA :-)

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コメント (4)
燃費もおもしろく比べさせていただきました。ホンダの馬力も、50を超えれば十分だとおもいますし、トルクのでる回転数の低いのはいいなあ。しいて言えば、値段ですかねえ。あっ、私はヤマハ党なんですけど。。。
2014/07/17 20:25 ken URL
日本に於ける実質価格はたぶん値引が入り、YAMAHAとHONDAで同等か
もしくはHONDAの方が若干安く手に入るのではないかと思います。
YAMAHA党でも気持ちの動く面白さだと思いますよ>NCシリーズエンジン。

2014/07/18 00:52 迷走 URL 編集
中回転時のトルク
当方、MT-07に乗り始めましたので比較論より楽しんで読む事が出来ました。
トルクが話題に出ておりましたがMT-07は3000rpmで既に半分以上のトルクが出ているとのヤマハ技術者の発言をどこかで読みましたが実際にそんな感じです。
低い回転からでもパワーはモリモリしています。
アクセレーションは一寸神経質な部分が有ります。
レスポンスが良過ぎて低回転でもパワーが有るので狭い混んでいる環境では油断出来ません。尤も慣れの問題と思いますが。
ブレーキは流石にWディスクなのでよく効きます。
装備としてもNCより明らかに優れた点ですが言及少ない様な気がしました。
パワー特性とハンドリングの調和を取って速く走らせるには特性をよく考えての研鑽が必要でしょうね。
世間的には大型初心者向けなMT-07という意見が多いですが奥は深そうです。
2014/08/31 20:52 錆和田 URL
錆和田さん、コメントありがとうございます。
早くもMT-07を入手されたのですね、納車おめでとうございます。

Wディスク、効きはじめのレスポンスや
リリース時のコントロール性にも優れていそうですね。
データ=数字で見ると一見高回転型にみえるエンジンも、
低回転時から元気が良いとのことで、
こうした比較による虚しさを感じています。

勿論、百聞は一見に如かずの言葉通り、
乗ってみない事には何もわからないのは小うちの上でのエントリが、
オーナー氏のインプレには敵わないのは当たりまえですね。
非常に参考になりました、今後も拙ログをよろしくお願いします。


2014/09/04 23:25 迷走 URL 編集
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